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隠れオタクとしての苦しみを乗り越える『トクサツガガガ』

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3話まで観た。原作は未読。タイムラインで評判になっていたので気になって観たのだが今のところ掴みあぐねている。正直、つまらないと断定したい自分もいるのだが、2、3話と続けて観てしまい徐々にこの作品にやられている気もする。

主人公の叶(かの)は商社務めのOLで自分が特撮オタクであることを隠して生きている。20代の女子の特撮趣味が世間から許容される認識を持っておらず、同僚や母親には自らの趣味を晒すことなく生きている。一方で仲間と出会い、特撮について話すことの楽しさに目覚め始めている。特撮オタクであることが露見しそうな時、瞬時に脳内の特撮のキャラクターからの教えを受け取りピンチを脱出するのが毎回の山場だ。

自分は2話で30代の特撮オタク役の倉科カナ(好き)が出てきてから一気に楽しくなった。というのも1話の時点では叶は隠れキリシタンにしか見えず、ひたすら生きるのがつらいようにしか見えなかったからだ。ところが2、3話で倉科カナ、塾に通うダミアンこと寺田心、任侠さんことカミナリのまなぶくんが理解者として登場してから一気に楽になった。もちろんまだ主たる敵(世間、同僚、母親)は残されているのだが、少なくても叶がつらいだけの状態は脱したのでわりと安心して観ていられる。

それにしてもいまだに特撮オタクはここまで迫害されているのだろうか?というのも特撮、アイドル、アニメあたりがなんとなく立場が弱い印象がある一方で、SNSが普及した昨今においては彼らの洞察力を評価する動きもある。原作の連載開始が2014年だからまあギリギリそういう時代だったのかな?と思う。また自分は女でも特撮オタクでもないので叶の苦しみは理解できないのかな?とも。

しかし、ダミアンが通塾時に特撮のごっこ遊びを組み込むことで嫌な授業を乗り越えようとする姿はとても感動的で、この物語がニッチな題材に特化したものではなくより普遍的なものとして作らえていることがわかる。おそらく今後は自分の理想を押し付ける母親との対決も用意されていると思うので、より共感しやすい構造になるはずだ。

ところでこのドラマの倉科カナが少し老けて見えるのは敢えてなのでしょうか?確か31歳のはずだし役柄も30代のはずなのに40代の貫禄を感じるんですけど!ドラマ内ドラマだと60代の迫力があるんですけど!とはいえむしろどんどん好きになっているんですけど!

ぴっち(@pitti2210